こどもの過蓋咬合をなおす矯正治療

歯科検診で過蓋咬合って言われたんですけど？

自治体の○才児歯科検診とか園や小学校の歯科検診で「過蓋咬合（かがいこうごう）」という指摘を受けることがあります。

上下の前歯の重なりが深くて、噛んでいるときに下前歯があまり見えないような噛み合わせです。

保護者も気づいていないことが多いです。

指摘されても「なんのこと？」とよくわかられないことも多いです。

にじの森歯科クリニックを受診して、説明を受けてやっと「たしかに、よくよく見ると変ですね！」と納得されます。

こどもの過蓋咬合は治療したほうがいいの？

過蓋咬合は以前記事にしたような反対咬合と違い、見た目ではそんなにインパクトがないですよね。

反対咬合だと見るからに「やばい感」が素人目にもわかると思います。

過蓋咬合の問題点は、噛んでいる時の下顎のポジションにあると思います。

反対咬合が「下顎が前に出る」不具合だとすると、過蓋咬合は「下顎が後ろに引っ込み過ぎている」不具合です。

過蓋咬合は上下の歯が深く噛み込むので、下顎は後ろに押し込まれるような窮屈な噛み方をします。

これが続くと、

１）顎の関節に常に負担がかかる

２）下顎の成長を妨げ、下顎が小さくなる恐れがある

３）この噛み合わせは奥歯に強い負担がかかるため、将来の奥歯喪失リスクが大きくなる

などの問題が生じる恐れがあります。

なので、過蓋咬合は治療した方が良いと考えています。

こどもの過蓋咬合の治療方法は？

こどもの過蓋咬合の治療は「マルチファミリー」というシンプルなマウスピース型装置での治療を行なっています。

マルチファミリーは予防歯科の国フィンランドから生まれた装置です。

主な効果としては

・過蓋咬合の改善

・出っ歯（上顎前突）の改善

・軽度のでこぼこ並び（そうせい）の改善

・口呼吸、指しゃぶり、舌の悪い癖などの改善

・口周りの筋肉のトレーニング

などがあります。

取り扱いや管理が比較的かんたんで、にじの森歯科クリニックではよく登場する装置です。

実際のマルチファミリーによる過蓋咬合の治療

では実例を見ていきましょう。

５歳の男児です。

下の前歯が全く見えないくらい噛み込みが深いです。

横からの写真では出っ歯にも見えてしまいますね。

一般的な歯科検診で過蓋咬合の診断を受けてしまいます。

口呼吸、いびき、歯軋りについても相談がありました。

治療相談を行い、マルチファミリーによる治療をご希望されました。

マルチファミリー治療開始から６ヶ月経過後の状態です。

下の前歯が２本生え変わりましたが、噛み込みが明らかに浅くなっているのがわかります。

横からの写真では、出っ歯感がなくなっているのがわかります。

下前歯がはっきり見えるようになり、口元がすっきり見えますね。

マルチファミリーでの過蓋咬合治療は１２ヶ月程度の期間を目安にしていますが、今回は６ヶ月で改善がみられました。

歯軋りが強すぎて装置を噛みちぎるトラブルはありましたが、理想的な結果となりました。

こどもの過蓋咬合は早めに治療したほうがいい？

先生によって意見が分かれます。

早く治療しても後戻りする可能性があるので、成長期が落ち着く中学校くらいから始めたほうがいいという先生もたくさんいらっしゃいます。

その場合、成人矯正となりますので治療費用の問題、抜歯可能性が大きくなること、場合により外科手術が必要、などが欠点です。

にじの森歯科クリニックでは早めの治療がよいと考えています。

過蓋咬合は原因として口呼吸などの悪い癖が隠れていることが多いと考えており、その原因を含めた対応を行います。

ただし、マルチファミリーなどの装置を使用できること、治療に協力できることなど、こどもの状況を保護者様と相談の上で行います。

治療期間：12ヶ月間程度を目安

治療費用：早期矯正治療　7.5万円（税込8.25万円）

ご注意事項：診査、診断によっては同じような治療方法にならない可能性がありますので、詳しくは受診時にご相談させていただきます。また、小学生以上の過蓋咬合はこのようなシンプルな治療方法だけでは改善困難な場合（１期治療が必要；下記リンク参照）があります。

治療相談お申し込み方法：お電話にて「こどもの歯並び治療を相談したい」とお伝えいただき、受診予約をお願いいたします。ご予約の直前キャンセル、頻回の変更はご遠慮ください。

ご予約受付　096-339-8118

にじの森歯科・こども歯科クリニック　小児矯正治療紹介ページ

https://nizinomori.com/treatment/child-kyo-sei/