歯科医院の舞台裏「滅菌・衛生管理」

普段症例ばっかり提示しております。

今回は舞台裏を少しご紹介したいと思います。

最近、新聞とかで

「歯医者の材料使い回し」

「治療用ハンドビース(ドリル回すやつ)を患者ごとに交換しない」

「機材を滅菌していない歯科医院がある」

など、記事になることがありましたね。

問題提起としてはいいところを突いていると思いました。

患者さんには見えないところだけど、義務としてちゃんとすべき部分ですよ。

平成30年4月から保険改正があり、

「ハンドピースは医院の規模に応じた本数をそろえなさい、滅菌もちゃんとしなさい」

「やってないところは診療報酬を下げますよ!」

ということになりました。

にじの森歯科クリニックはもともとちゃんとしていたので、「ちゃんとしてますよー」と書いて書類出すだけです。

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ハンドピースってこういうやつです。

当院で実際に使っているモデルです。

上のやつが”5倍速コントラ”といって、モーターでドリルを回転させる切削器具です。

アクセルの踏み込み具合でパワーを調整でき、私は日常的にほとんどこれを使います。

「ウィーーーン」て感じの音で、歯医者さんチックな「キィーーーン」とは鳴らないです。

下のは”減速コントラ”といって、当院では主にブラシ清掃に使います。

ローギアに設定してあるモーターで、細かい設定圧でブラシをかけられるんですね。

ここで使用するブラシは当院では使い捨てです。

けっこう高価なんですけど、捨てます(汗)

安物だと歯茎が傷つくんです・・・

たぶん月に400個くらい捨ててますでしょうか。

ハンドビースをメンテナンスする器械がこちら。

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上が高速滅菌器(オートクレーブ)といいます。

このモデルはハンドピース向けのもので、特に滅菌性能が高い部類。

下が自動注油機で、ハンドピースにオイルを循環させるもの。

これらを1日に何度も稼働させるんです。

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裏側で色々やっているんですねー。

現在はこういう設備が最低限必要な時代になっています。

ただ、保険制度の要求度が大きくなっている割に、診療報酬が横ばいなのは矛盾していると思うな〜(小声)

誤解してはいけないのは、こういう機械類、CT、マイクロスコープが設置されているから”いい歯科医院”となるわけではないこと。

たかだか設備があるだけなので、これらは適切に運用されて初めて価値があると思います。

宝の持ち腐れにならないように運用していきます。

にじの森歯科クリニック