咬み合わせが合っていない!

昨日はバレンタインでした

スタッフと患者さんからチョコレートを頂き、うれしくて少し泣きそうになりました。

さて、以前に咬み合わせの治療をさせていただいた患者さんの娘さんが紹介で来院されました。

紹介元の患者さんは、3年前に銀歯を被せて以来違和感がとれず、担当の先生に何度も診てもらったけど原因が分からなかったとのことでした。

いくつかの歯科をまわったそうで、咬み合わせの調整が何度もしてあり、銀歯は平坦で原形をとどめていませんでした。

私の診断では神経の治療の不備と咬み合わせが合っていないこと、かみ合う相手の歯の虫歯などのいくつかの原因があると考え、治療してまず仮歯に置き換えてみることにしました。

虫歯の治療が完了して仮歯に置き換わると、
「痛みなく咬める!」とお喜びいただきました。

保険治療にて銀歯を被せ直し、問題の再発がなかったのでメンテナンスに移行しています。

今回の娘さんについては、
2年前に他院にてたくさんの銀歯をはめられたが、銀歯をセットした直後から咬み合わせが悪いとのこと。

当時の担当医に何度訴えても、「ちゃんと咬んでいますよ」と咬み合わせチェックの紙を咬まされて、引っこ抜けないことを見せられたそうです。

でも、ご本人に言わせれば
「咬めてないんじゃなくて、咬み合わせの座りが悪い!!」のでした。

その後、総合病院内の歯科や咬み合わせ研究会を謡う歯科を受診したけど、「悪いところはなく,ちゃんと咬んでいる。こういうのは気にし過ぎが原因であることが多い」と言われたそうです。

今回、親御さんのご紹介で、なんとかしてほしいとの一心でご来院されました。

口腔内を拝見して、確かに上下の歯は当たっていました。

しかし、顎の動きの観察や触診の感触では、一度かみ合った後に微妙に下あごがズレることを見つけました。

そこでそのズレの原因の咬み合わせ部分を極少量調整したところ、「治った!」とおっしゃられました。

たった3分間程度の調整でした。

2年間のお悩みから解放された瞬間でした。

「ずっと咬み合わせの異常を訴えていたけど、どの先生も信じてくれなかったのに、うそみたい!」

本当にお喜びいただき、自分もうれしくなりました。

ちなみに、ズレの原因の咬み合わせは銀歯の銀の部分でした。

銀歯をセットした当時はなんともない自分の歯の白い部分をたくさん削られたとのことです。

今回のケースで言いたいのは、「患者さんがおかしいと言うことは、たいがい本当におかしい」ということです。

被せものの咬み合わせがおかしいとか、入れ歯が痛いとか、うそではないのです。

たしかに自分がやった仕事で「痛い」「咬み合わせがおかしい」と言われると医者は反論したくなる気持ちは分かります。

けど、患者さんの体は患者さんが一番良く分かっているのではないかと、最近思うようになりました。

ちなみに、大学病院に勤務していた頃は「歯ぐきの中に虫が入ってかゆいので摘出してほしい」と言われたこともありますが、そういうのは私の力では無理です。

にじの森歯科クリニックに来ればどんな咬み合わせの不具合も治る・・・わけではないですが、患者さんの言いたいことをしっかり受け止めて、一緒に治療することはできると思います。