歯の感染治療と審美修復

奥歯の歯ぐきが腫れて他所の歯科医院を受診したが、説明に納得がいかないので診てもらいたいとご来院された方です。

いわゆる「セカンドオピニオン」ですね。

歯ぐきの腫れに対して抗生剤で対応すると言われ、薬だけ渡されて終わったとのこと。

薬を飲んでも腫れはひどくなる一方で、薬が合っていないのではないかとのご不安もあったそうです。

まずはレントゲンにて検査をし、以前の神経の治療の不備による感染症(急性根尖生歯周炎)と診断しました。

前医の対処については特に間違っているとは思えず、腫れがひどくなったのではなく、薬を飲んでも飲まなくてもこのように腫れたでしょうとお伝えしました。

ただ、そういう説明をされなかったこと、患者さんを不安にさせてしまったことは歯科医師に責任があると思いますので、申し訳ないですとお話ししました。

私なりに現在の症状とこれから取るべき治療方法を説明さしあげたところ、治療のご希望を頂きましたので、担当させていただくことになりました。

歯の根がかなり長細かったので、根の先端まで清掃洗浄するのがかなり難しく、初めはなかなか腫れが引きませんでした。

手指の感覚を頼りに丹念に感染物質を除去し、根の中に塗布するカルシウム製剤が根の先まで届くようにレントゲンで確認して時間をおいたところ、1週間程度で腫れや違和感が消失しました。

症状が消えた時点で早々に最終的な神経管の詰めものをし、仮歯にて様子を見ました。

治療開始から2ヶ月程度でレントゲンの骨の吸収像が改善してきましたので、最終的な被せものを作製しました。

ハイブリッド

写真真ん中の歯(実際には下の奥歯)をハイブリッドで作製しました。

セラミックよりもやや再現度には劣りますが、硬度が天然歯に比較的近く、価格もリーズナブルに作製できます。

写真でもなかなかいいできばえだと思います。

実は患者さんは医療従事者で、人一倍医師の説明に対して敏感な方でした。

私だってちゃんと説明もされずに状態が悪くなれば通院しなくなります(交通事故のとき初めに行った病院には通院していませんし(笑))

通院完了のときに「ここを選んで本当に良かった!」とバレンタインチョコをいただき、本当に感動しました。

今後も患者さん・自分の両者が満足できるようがんばっていきます!!