インプラント(抜歯即時+ソケットリフト)
先日、またインプラント手術を行いました。
今回は2年前くらいに被せたゴールド冠の奥歯が痛いとのこと。
上顎の奥歯2本のうち、一番奥は完全に割れて被せものが外れていました。
奥から2番目も歯ぐきが腫れており、歯の根にひびが入って骨が溶け始めていることが確認できました。
やはり入れ歯はしたくない!とのことでインプラント治療を選択されました。
できるだけ歯がない期間を短縮するため、抜歯即時埋入(抜歯したその場でインプラント設置する)とし、さらに上顎の骨の深さがインプラントに対して足りないので、ソケットリフト(抜歯したところから上顎洞へ骨を作ること)というテクニックで骨を足すことにしました。
手術当日は準備からお帰りになるまで約2時間程度でした。
抜歯時に割れている様子を写真に収め、ご本人に確認していただきました。
「うわ〜ひどいですね!」と皆さんおっしゃいます…
翌日の予後では、「全く痛みがなかった。痛み止めも飲んでいない。」とのこと。
腫れもなく、術後良好と判断しました。
今回はかなり骨を足していますので、3ヶ月程度置いて2次手術を予定しています。
歯がなくなったとき、一般的に入れ歯は避けられる傾向にあります。
個人的には入れ歯治療は大好きですが(笑)、お気持ちはわかります。
なので、ブリッジかインプラントくらいしか選択肢がなくなるわけですが、ブリッジを作るための支えの歯が足りなければ、インプラントしかないわけです。
あるいは、諦めて何も処置をせず、咬み合わせが崩れていくのを静観するか。
一通りの選択肢と、それを選んだ際のメリット・デメリットなどをトータルでご説明し、選択していただくようにしています。
患者さんそれぞれで、重視すること(咬める、見た目がいい、安価、長持ちする、早くできる、など)が異なります。
それに義歯だって、実際に作ってみると、
「意外といけますね!」とおっしゃっていただけることもあります。
患者さんが一番望まれる治療を選ばれても、何らかの制約で妥協した選択をされても、できるだけご満足いただけるような仕事をしたいと思います。