小児1期矯正治療の実例 マウスピース矯正

久しぶりのブログ更新です。

こどもの矯正治療は常時100人近くを担当させていただいています。

3〜4歳くらいから通院してくれているお子さんには、できるだけ保険治療のトレーニングで改善を目指しています。

それで改善しなかったり、よりきれいな歯並びを希望される場合は矯正治療のご相談をするようにしています。

虫歯メンテナンスから歯並びの相談へ

今回の症例は、4歳の頃から虫歯治療で通院し、メンテナンスを継続していたお子さんです。

小学2年生(7〜8歳)になり、歯並びが気になり出したのでご相談。

治療開始となりました。

小児矯正治療の開始 まず上顎を拡大

正面から見た写真。

上下とも、前歯が重なって凸凹になっています。

まずは上顎の歯並びから拡大します。

最近よく聞く「マイオブレース myobrace」とかだけでも治ると思いますが、おそらく数年かかります。

治療期間が長いほど本人や保護者があきらめちゃう確率が高くなると考えています。

まずはこういったスタンダードな装置で急速拡大し、歯を並べるスペースを作るのが有利です。

片顎の拡大におおよそ6ヶ月かけます。

にじの森歯科クリニックではマウスピースに頼りすぎずに小児矯正治療を行います。

下顎も狭いです。

上下同時に治療すると本人が大変です。

下は後回し。

前歯へワイヤー装置を装着 下顎を拡大

上顎が拡大できたので、前歯のねじれを改善するためにブラケットとワイヤーを装着。

このくらいの部分的なワイヤーだと違和感もトラブルも少なくできます。

この角度で見ると、前歯がかなり捻れているのがわかりますね。

ワイヤーの曲がりが、歯並びの歪みを表しています。

ワイヤーの装着期間はおおよそ6ヶ月くらい。

この時、下顎の拡大も同時に行なっていきます。

小児矯正治療中は虫歯に注意

虫歯菌を染め出した写真です。

ワイヤー矯正中はこんなに磨き残しがあります!

毎月の歯磨き指導、歯科衛生士さんの清掃、フッ素塗布は必須です。

ワイヤー除去からマウスピース矯正開始

ワイヤーを外しました。

前歯が結構並びました。

次は上下の噛み合わせです。

上下の真ん中(正中)が合っていません。

前歯の噛み込みも深く、下の前歯が半分くらい隠れています。

上下の隙間から舌が飛び出ていて、舌のポジションも悪い癖がついています。

上下の正中がずれています。

舌も飛び出していて、良くないです。

上の歯並びだけ見ると、綺麗に並んでいます。

下の歯並びも、この写真だけ見れば綺麗に並んでいますね。

ここから「マルチファミリー」というマウスピース装置でトレーニングを開始します。

当院では通常12ヶ月間を目安にしています。

さぼったり上手くいかない場合は相談の上で延長することがあります。

マイオブレースが有名になったのでそちらに替えようかな〜と考えている最中ですが、本質的にはどちらでもいいです。

トレーニング6ヶ月くらいの写真です。

真面目にやってくれています。

上下の正中が一致しました。

噛み合わせも浅くなり、舌も写っていません。

とても効果が出ている状態です。

こちらがトレーニング12ヶ月後の写真です。

6ヶ月くらいからおさぼりが目立つようになりました。

最後らへんは週2回くらいしかトレーニングしていませんでした。

上下の正中がずれてきているのは、授業中に頬杖をしていることが原因です。

噛み合わせはちょうどいいくらいの深さです。

また舌が見えるようになってきており、おさぼりが原因です。

保険外治療の矯正はここまでとし、今後は簡易的なトレーニングに切り替えることとなりました。

小児矯正のビフォーアフター

治療前後の変化です。

劇的な変化が起こりました。

良好な仕上がりと言って良いでしょう。

【この症例について】

治療期間:24ヶ月

治療費用:29.7万円(税込)

※治療期間と治療内容は状況により異なる場合があります。治療費用は一律です。毎月再診療が発生します。診断により小児矯正(1期治療)だけでは完了できない場合があります。逆に保険治療での対応をお奨めする場合もあります。難しい症例と判断した場合は矯正歯科専門医へご紹介する場合があります。詳しくは治療相談のご予約をお願いします。

にじの森歯科クリニックの子ども歯並び相談

ご予約は「子どもの歯並びの相談をしたい」とお伝えください。

電話:096−339−8118